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タコ・魚の目が繰り返しできる原因|足の機能と開張足の関係

タコ魚の目は足が異常だから出来る

「タコや魚の目を何度削っても、また同じところにできる」

このような場合、硬くなった皮膚だけではなく、なぜいつも同じ場所に負担がかかっているのかを考えることが大切です。

タコや魚の目は、足裏の特定の場所に圧や擦れが繰り返し加わることでできます。

しかし、同じように歩いていても、すべての人の同じ場所にタコや魚の目ができるわけではありません。

その違いには、足の形だけでなく、歩くときに足がどのように動き、体重を支えているかが関係しています。

足は本来、必要に応じて柔らかくなったり、硬くなったりすることで、衝撃を吸収したり身体を支えたりしています。

ところが、硬く安定するべきときにも足が柔らかいままだと、前足部が不安定になり、特定の場所へ体重が集中したり、擦るような力が加わったりします。

その結果として、タコや魚の目を繰り返すことがあります。

タコや魚の目は、足のどこに負担が集中しているのかを知る手がかりでもあります。

この記事では、タコ・魚の目を皮膚だけの問題として考えるのではなく、足のアーチや開張足、足部の関節の働きから「なぜ繰り返すのか」を説明します。

タコ・魚の目ができる2つの力

タコや魚の目ができる場所には、繰り返し力が加わっています。

足の機能から考えると、特に注目したいのが次の2つです。

① 一か所に集中する荷重

足が安定していれば、体重は足裏の適切な場所へ分散されます。

しかし、前足部が不安定になったり開張したりすると荷重の分布が変わり、特定の場所に強い圧が繰り返し加わることがあります。

② 足裏に加わる擦り応力

もう一つは、単純に上から押される力だけではありません。

歩行中に足が必要以上に動くと、足裏には横方向へ擦られるような力が繰り返し加わります。

つまり、タコや魚の目を見るときには、

「どこが当たっているのか」だけでなく、「なぜそこに荷重や擦り応力が集中するのか」

を考えることが重要です。

では、なぜ前足部が不安定になり、このような力が生じるのでしょうか。

その仕組みを理解するために重要なのが、MTJ(横足根関節・ショパール関節)のロックとアンロックです。

MTJがロックすると足は「山型」になり安定する

足には、身体を支えるための縦アーチと横アーチがあります。

このアーチは、単に土踏まずの「高さ」をつくっているだけではありません。

歩行中、身体をしっかり支えなければならないときには、足の中央にあるMTJ(横足根関節・ショパール関節)がロックし、足全体が硬く安定します。

このときの足をイメージすると、縦方向にも横方向にも、

「山型」

のアーチがつくられています。

山型の構造によって、足は体重を受け止め、身体を支える安定した土台として働くことができます。

MTJがアンロックすると「山型」が「谷型」へ崩れる

ところがMTJがアンロックした状態では、足は柔らかくなります。

柔らかくなること自体が悪いわけではありません。歩行中には、地面からの衝撃を吸収するために足が柔らかくなることも必要です。

問題になるのは、本来なら足を硬くして身体を支えるべきときにも、MTJがアンロックしたままになっている場合です。

この状態で体重がかかると、前足部が背屈し、さらに横方向へ広がって開張足になります。

すると、縦アーチ・横アーチともに、本来の山型を保ちにくくなります。

イメージすると、

山型だったアーチが、荷重によって反対方向の「谷型」へ変形していく状態です。

前足部がこのように変形すると、足は安定した土台として働きにくくなります。

そして、足裏にかかる体重の位置も変化します。

その結果、特定の場所に荷重が集中したり、歩行中に擦り応力が繰り返し加わったりして、タコや魚の目ができやすい環境が生まれます。

ショパール関節アンロック

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なぜ前足部にタコ・魚の目ができやすいのか

足裏のタコや魚の目は、中足骨頭部(MTP関節付近)にできることが圧倒的に多くみられます。

その理由を考えるうえでも、前に説明したMTJのアンロックと前足部の不安定性が重要です。

MTJがアンロックした状態で体重がかかると、前足部は背屈し、さらに横方向へ広がって開張しやすくなります。

本来「山型」をつくって身体を支えていたアーチが崩れることで、前足部は安定した土台として働きにくくなります。

すると、中足骨頭部にかかる荷重が均等ではなくなり、一部の中足骨頭部へ負担が集中することがあります。

さらに、足が柔らかく不安定な状態で歩き続けると、単に上から押される圧だけでなく、足裏には擦るような力(擦り応力)も繰り返し加わります。

このような集中荷重や擦り応力が同じ場所に繰り返されることで、皮膚が自分を守ろうとして厚くなり、タコや魚の目ができやすくなります。

土踏まずにタコができることもあります

タコや魚の目は中足骨頭部に多くみられますが、土踏まずなど通常はタコができにくい場所に生じることもあります。

この場合も大切なのは、

「タコがあるから削る」だけではなく、「なぜこの場所に繰り返し負担が加わっているのか」を考えることです。

タコができている場所は、足のどこに異常な荷重や擦り応力が生じているのかを知る、一つの手がかりになります。

なぜタコ・魚の目は削っても繰り返すのか

痛みのあるタコや魚の目では、厚くなった角質を削ることで、その部分にかかる圧が減り、痛みが楽になることがあります。

しかし、

「削っても、しばらくすると同じ場所にまたできる」

という方も少なくありません。

これは、タコや魚の目を作った原因となる力が残っているからです。

タコや魚の目は、皮膚に繰り返し加わる刺激から身体を守ろうとして角質が厚くなったものです。

そのため、表面の角質を削っても、

  • 特定の場所への集中荷重
  • 歩行時に繰り返される擦り応力

が変わらなければ、同じ場所に再び刺激が加わります。

つまり、繰り返すタコや魚の目では、

「できた角質をどうするか」と「なぜそこに角質ができるのか」は分けて考える必要があります。

痛みのある角質を処置することは大切です。

一方で、何度も同じ場所に繰り返すのであれば、足の形だけでなく、歩行時の足の動きや荷重のかかり方まで確認する必要があります。

タコ・魚の目は足からのサイン

タコや魚の目の「できる場所」には意味があります。

中足骨頭部のどこに集中しているのか、左右で違いがあるのか、土踏まずなど通常とは異なる場所にできているのか。

こうした情報から、足がどのように体重を支え、どこに負担が集中しているのかを考える手がかりが得られます。

ですから当院では、繰り返すタコや魚の目を皮膚だけの問題として見るのではなく、

「このタコは、なぜここにできたのだろう?」

というところから足を評価していきます。

繰り返すタコ・魚の目では足の機能を評価します

タコや魚の目を繰り返す場合、当院ではタコができている場所だけを見るのではありません。

大切なのは、

「なぜ、その場所に負担が集中しているのか」

を考えることです。

そのため、まず足の骨格やアーチの状態を確認します。

さらに重要なのが、体重をかけたときや歩いているときに、足がどのように変化するかを見ることです。

足は、立っているだけの状態と歩いているときとでは働きが異なります。

歩行中には、衝撃を吸収するために柔らかくなる必要がある一方、身体を支えて蹴り出すときには、足部が硬く安定する必要があります。

そこで当院では、

  • 距骨下関節の動き
  • MTJ(横足根関節・ショパール関節)の働き
  • 縦アーチ・横アーチの状態
  • 前足部の背屈や開張
  • 過回内の有無
  • 歩行時の足の動き
  • タコ・魚の目ができている位置

などを確認し、タコ・魚の目ができる場所と足部機能との関係を考えていきます。

足は「形」だけでは判断できません

例えば、見た目にはアーチがある足でも、体重がかかり歩き始めると足部が大きく変化することがあります。

反対に、足の形だけを見て「扁平足だから」「開張足だから」と決めつけても、その人の足が歩行中にどのように働いているかまでは分かりません。

そのため当院では、静止した状態だけでなく、実際に身体を支えて動いている足を見ることを重視しています。

タコや魚の目は、その評価を行ううえでも重要な手がかりの一つです。

タコ・魚の目にインソールを使う目的

繰り返すタコや魚の目にインソールを使用する目的は、タコの部分を柔らかい素材で保護したり、単に足裏の圧を分散させたりすることではありません。

当院が最も重視しているのは、異常になっている足部機能を、できるだけ正常な機能へ近づけることです。

足は歩行中、常に硬いわけでも、常に柔らかいわけでもありません。

衝撃を吸収するときには柔らかくなり、身体を支えて前へ進むときには硬く安定する。

このように、歩行のそれぞれの場面に応じて足の硬さが変化することが、本来の足の機能です。

ところがMTJ(横足根関節・ショパール関節)が、本来ロックするべきタイミングでもアンロックしたままになると、足は硬く安定することができません。

荷重によって前足部が背屈・開張し、足部が不安定な状態で身体を支えることになります。

その結果として、特定の場所への集中荷重や擦り応力が繰り返され、タコや魚の目ができることがあります。

目標は「タコをなくすこと」だけではありません

タコや魚の目は、足部機能異常によって生じた結果の一つと考えます。

そのため、

タコがある場所だけを保護する

ではなく

なぜそこに異常な力が加わっているのかを調べる

足部機能をできるだけ正常な状態へ近づける

という考え方が基本になります。

そのために使用する方法の一つが、機能的インソール(足底板)です。

当院では、足の骨格や関節の動き、歩行時の足部機能を評価し、その人の足が本来硬くなるべきときに硬くなり、柔らかくなるべきときに柔らかくなるように機能を補助することを目的としてインソールを使用します。

足部機能が改善すれば、結果として足裏に生じていた異常な集中荷重や擦り応力も変化します。

つまり、インソールの目的は、

「タコに合わせること」ではなく、「タコを作っている足の異常な機能を正常な機能へ近づけること」

なのです。

タコ・魚の目と膝・腰などとの関係

タコや魚の目があるからといって、それ自体が膝痛や腰痛を引き起こすわけではありません。

しかし、タコや魚の目を作っている足部機能異常が、膝や身体の動きにも影響している場合があります。

例えば過回内などによって足が本来硬くなるべきタイミングでも柔らかい状態が続けば、足部は安定した土台として十分に働くことができません。

身体はその不安定な足の上で倒れずに立ち、歩かなければならないため、足より上にある下腿・・股関節などを使ってバランスを取ろうとします。

そのため、足部機能異常は足だけの問題で終わらず、身体の使い方にも影響することがあります。

タコ・魚の目は「結果」の一つです

過回内や前足部の不安定性がある場合、その結果として、

  • タコ・魚の目
  • 開張足
  • 外反母趾
  • 足裏の痛みや疲れ

など、さまざまな問題が現れることがあります。

さらに、足部の不安定性を身体の上部で代償することによって、膝などに負担が生じる場合もあります。

つまり、

「タコがあるから膝が痛い」のではありません。

タコ・魚の目と膝などの症状の背景に、共通する足部機能異常が隠れている可能性があるということです。

足裏に繰り返すタコや魚の目があり、同時に膝などにも不調がある場合には、それぞれを別々の問題として考えるだけでなく、身体の土台である足がどのように機能しているのかを確認することも大切です。

まとめ|繰り返すタコ・魚の目は足の機能を見直すサイン

タコや魚の目は、皮膚の同じ場所に圧や擦り応力が繰り返し加わることでできます。

特に何度削っても同じ場所に繰り返す場合には、「タコをどう処置するか」だけでなく、「なぜそこに負担が集中しているのか」を考えることが大切です。

足は歩行中、衝撃を吸収するときには柔らかくなり、身体を支えて前へ進むときには硬く安定するという機能を持っています。

ところがMTJ(横足根関節・ショパール関節)が、本来ロックするべきときにもアンロックした状態が続くと、前足部が背屈・開張して不安定になります。

その結果、足裏の特定の場所に集中荷重や擦り応力が生じ、タコや魚の目を繰り返す原因になることがあります。

つまり、タコや魚の目は足部機能異常によって現れる結果の一つと考えることができます。

何度も繰り返すなら「足の機能」を確認してみませんか

当院では、タコや魚の目そのものを削ることを目的とした施術ではなく、なぜその場所にタコ・魚の目ができるのかを足部機能から評価することを重視しています。

足の骨格だけでなく、距骨下関節やMTJの動き、前足部の状態、過回内、そして実際の歩行などを確認します。

そのうえで足部機能に問題が認められる場合には、靴の見直しや機能的インソールなどを使い、異常な足部機能をできるだけ正常な機能へ近づけることを考えます。

「何度削っても同じところにできる」

「足裏のタコと一緒に、足や膝にも不調がある」

「なぜ自分の足のこの場所にタコができるのか知りたい」

このような場合には、一度タコだけでなく足全体の機能を確認してみることをおすすめします。

 

 

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