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外反母趾の原因とは?足病医学から改善方法まで専門家が解説

外反母趾は親指だけの病気ではありません

「サポーターを使っても改善しない」

「テーピングを続けても痛い」

そんな経験はありませんか?

実は外反母趾は、

親指ではなく足全体の機能異常から始まることが多いのです。

当院では米国足病医学の考え方をもとに、

踵・土踏まず・歩き方を詳しく評価し、

外反母趾の原因から改善することを目指しています。

外反母趾の原因

では、なぜ外反母趾は起こるのでしょうか。

結論から言うと、外反母趾の原因は大きく2つあります。

一つは、生まれつき親指(第1中足骨)が突出して長い骨格です。

もう一つは、足部バイオメカニクス(足の機能)の異常です。

当院では、ほとんどの外反母趾は足部バイオメカニクスの異常が原因と考えています。

市販の外反母趾用品

外反母趾の2つの根本原因

生まれつき親指(第1中足骨)が突出して長い

生まれつき親指(第1中足骨)が突出して長い方では、歩いたり走ったりするたびに、親指が靴のつま先内側へ繰り返し衝突します。

その結果、親指は靴の内側から圧迫され続け、徐々に小指側へ押し出されることで外反母趾が進行していきます。

このタイプの外反母趾は、骨格そのものが原因となるタイプですが、足病医学では比較的まれなケースと考えられています。


足部バイオメカニクスの異常(ほとんどの原因)

当院では、ほとんどの外反母趾は足部バイオメカニクス(足の機能)の異常が原因であると考えています。

足は単に身体を支えるだけではなく、

  • 身体を安定させる
  • 衝撃を吸収する
  • 地面を蹴って身体を前へ進める

という重要な役割を担っています。

これらの機能が正常に働かなくなると、歩行のたびに親指へ過剰な負担が繰り返し加わり、徐々に外反母趾が進行していきます。

では、なぜ足部バイオメカニクスが乱れるのでしょうか。

その鍵となるのが、土踏まずにある横足根関節(ショパール関節)と前足部の機能です。

外反母趾を悪化させる要因

外反母趾には根本原因がありますが、それとは別に変形や痛みを進行させる要因もあります。

これらは外反母趾を発症させる根本原因ではありませんが、症状を悪化させたり、進行を早めたりする可能性があります。

足に合わない靴

日本人の足は欧米人よりも前足部(指の付け根)が前方にあり、土踏まずが長いという特徴があります。

そのため、海外ブランドなど足型の異なる靴では、足幅が最も広い位置が一致しないことがあります。

その状態で履き続けると、外反母趾を悪化させる可能性があります。

柔らかすぎる靴

足には、柔らかくなって衝撃を吸収する機能と、硬くなって身体を支え、地面を蹴り出す機能の両方があります。

しかし、靴底が柔らかすぎると、足が本来硬くなって身体を支えるべき場面でも、靴底が体重でつぶれてしまいます。

その結果、足部は不安定になり、過回内(プロネーション)が増長されやすくなります。

過回内が続くと、足だけでなく膝や股関節にも余分な負担がかかり、外反母趾や変形性膝関節症などの症状を悪化させる要因となることがあります。

これは、柔らかい砂浜では地面をしっかり蹴ることができず、安定した歩行や十分な推進力が得られないのと同じ考え方です。

近年、多くのスポーツシューズには「プロネーションコントロール機能」が採用されています。

このような機能が採用されていることからも、歩行時の過回内を抑えることが重要視されていることが分かります。

ただし、靴だけで足部バイオメカニクスを正常化できるわけではありません。足の機能そのものに問題がある場合は、足の状態を評価し、必要に応じて適切なインソールや医療用足底板を併用することが重要です。

 

幅が広すぎる靴

靴幅や靴の長さが自分の足より大きすぎる靴も要注意です。
ゴム長靴みたいにぶかぶかの靴も足に大きなストレスを生みます。
当院では職業でどうしてもその様な靴を履かざるを得ない場合短い長さのインソールをサポーター等で固定し使用することを勧めています。

ハイヒール

ハイヒールの場合つま先荷重になるので前足部が不安定な足には大きなストレスになります。なるべく履くのをやめましょう。
どうしても履く場合は足病学的に作られたハイヒール用インソールもあります。
ハイヒールを履いていない子供でも、外反母趾になることがあります。

一番の問題は足のバイオメカニクス異常です。

遺伝による骨格の影響

外反母趾そのものが遺伝するわけではありません。

しかし、外反母趾になりやすい骨格や関節の特徴は親から子へ受け継がれることがあります。

そのため、ご家族に外反母趾の方がいる場合は、足の機能を早めに確認することが大切です。

日常生活による繰り返しの負荷

長時間の立ち仕事やスポーツなどで足に負荷が繰り返されると、外反母趾の変形や痛みが進行しやすくなることがあります。

ただし、同じような生活を送っていても外反母趾になる人とならない人がいます。

その違いは、足部バイオメカニクスが正常に機能しているかどうかにあると当院では考えています。

 

外反母趾のメカニズム

ここまでは、外反母趾の根本原因が足部バイオメカニクス(足の機能)の異常であることを説明しました。

では、その足の機能異常は、どのような力となって親指を押し曲げていくのでしょうか。

ここからは、足病医学の考え方をもとに、外反母趾が進行するメカニズムを模型を使って解説します。

足の歪みによって歩行時の力の流れが変化すると、親指へ負担が集中し、徐々に外反母趾が進行します。
履物は悪化要因になりますが、足病医学では足部バイオメカニクスの異常が根本原因であると考えます。
 
※下画像は踵の黄色の水平線と平行な拇趾の下の水平線上の小趾の間に隙間があり前足部が上方に反り上がっているのが確認できます。(横足根関節の外反)

前足部外反

 

 

前足部外反が外反母趾を引き起こすメカニズム

前足部外反は非常に多くの人にみられる足の特徴です。

そのため、多くの方では親指に外反する力が加わりやすく、
軽度の外反母趾がみられることがあります。

《下画像の説明》

1段目の画像

前足部外反は接地の際に小指側が反り上がっているため、母趾内側から着地し赤い矢印のように外力が加わるため母趾が外反します。

2段目の画像

足に歪みが無い場合2段目左側の画像のように垂直に荷重がかかります。

土踏まずが外反していると2段目右画像のように親指は外側に曲げられてしまいます(外反)。

したがって前足部外反に過回内足が加わると、更に強い外力が加わり外反母趾の度合いが強くなると考えられるでしょう。

拇趾と人差し指の間に詰め物を挟んでも根本的な解決にはなりません。

足全体の機能を改善することが、
外反母趾の根本原因への対応につながると
当院では考えています。

 

 

 

外反母趾に優しい靴の選び方

確りした靴
外反母趾の方にとって、適切な靴選びは非常に重要です。
以下に、外反母趾に最適な靴の特徴と選び方を紹介します。
柔らかすぎない靴底
外反母趾用の靴は柔らかいものが多いですが、柔らかすぎる靴底は避けたほうが良いです。
柔らかい靴底は体重が内側にかかりやすく、外反母趾を悪化させる可能性があります。
靴底はある程度の硬さがあり、安定性を保てるものが望ましいです。
アッパー部分の素材選び
アッパー部分は、拇趾の付け根以外はしっかりとした素材が良いです。
これにより、足全体をしっかりサポートし余分な圧力がかからないようにすることができます。
結論
外反母趾の人にとって最適な靴は、柔らかすぎず安定性とサポート力を兼ね備えたものです。
適切な靴を選ぶことで外反母趾の症状を緩和し、快適に歩くことができます。

★外反母趾とともにみられることがある身体の問題★

足部バイオメカニクスの異常による過回内は、外反母趾だけでなく、変形性膝関節症などの下肢の障害とも関連することがあり、その評価と改善は足病医学において重要な考え方の一つです。

身体を支える足機能の重要性

外反母趾 両足

外反母趾は、親指だけの問題ではありません。

足部バイオメカニクスが乱れると、膝・股関節・腰などにも負担が広がる可能性があります。

そのため、親指だけを治療するのではなく、足全体の機能を評価し改善することが重要です。

① 身体を安定させる

人間は直立二足歩行を行う唯一の動物です。

立っている間も、歩いている間も、私たちは無意識のうちに倒れないよう身体のバランスを保っています。

その土台となるのが足です。

足は常に身体を安定させ、重心を支えるという重要な役割を担っています。


② 衝撃を吸収する

歩行時には体重の約2倍、激しい運動では約8倍もの力が足に加わります。

足は必要な場面では柔軟になり、この大きな衝撃を吸収します。

この機能があるからこそ、高い場所から飛び降りたり、ジャンプしたりしても身体への衝撃を和らげることができます。

 


③ 地面を蹴って推進力を生み出す

一方で、足は衝撃を吸収するだけではありません。

地面を蹴る瞬間には硬く安定し、反発力を効率よく地面へ伝える機能があります。

この機能によって、力強く歩いたり走ったりすることができ、トップアスリートでは100mを10秒前後で走るような大きな推進力を生み出しています。

つまり、正常な足とは、「柔らかくなるべき場面では柔らかく、硬くなるべき場面では硬くなれる足」です。

足は身体の土台です。土台が安定して初めて、膝・股関節・腰なども本来の機能を発揮することができます。だから当院では、痛い場所だけではなく、身体を支える土台である足機能を重視しています。

まとめ

剛性が高くフィットした靴(ながさ・幅・甲の高さ)は靴選びの基本です。
子供靴を選ぶ際に成長してすぐ履けなくなるからと言って大きな靴を選ぶことは避けましょう。
インソールは足病学理論に沿ったもの以外は逆効果になることがあります。
病的な足では、専門家が評価・処方する医療用足底板が必要になることがあります。足病医学に基づき科学的・医学的に評価できる専門家へ相談しましょう。

室内でも屋外と同じように重力が足へ加わっています。

外反母趾や膝の痛みがある方は、裸足や柔らかすぎるスリッパではなく、足を安定して支えられる室内履きを使用することをおすすめします。

必要に応じて、足病医学に基づいて設計・評価されたインソールを組み合わせることで、足部バイオメカニクスを維持しやすくなります。

  1. 足に合った靴を選ぶ
  2. 足機能を支えるインソールを使用する
  3. 症状に応じて医療用足底板や室内履きを活用する

外反母趾は親指だけを矯正しても根本改善は期待できません。足部バイオメカニクスを正しく評価し、原因に応じた対策を行うことが改善への近道です。

外反母趾は親指だけを見る時代から、

足全体の機能を見る時代へ。

足の痛みや変形でお悩みの方は、親指だけではなく足部バイオメカニクスを評価し、原因に応じた治療を選択することが、根本改善への第一歩です。

まずは現在の足の状態を正しく知ることが、外反母趾改善への第一歩です。

 

 

 

 

 

 

 

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